ネット、SNS、AIなど情報リテラシーが求められる現代社会で、国語力がますます重要になっています。
とりわけ作文は、論理的思考力、創造力、表現力、コミュニケーション能力にかかわる重要な学習活動です。
しかし、まだ語彙力の少ない小学生が、作文で上手く言いたいことを伝えるのはハードルが高いですよね?
そこで、日常的な作文練習によって、小学生低学年から作文が得意になる方法をご紹介します!
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小学生から作文が大事な理由
小学生から作文が大事な理由は、ネット、SNS、AIなど情報リテラシー以外にもあります。
- 言葉を使って考えることは、すべての学習の基本
- 英語を覚える土台になる
- 自分の気持ち・できごとを正しく伝える力は、いじめなどトラブルの解決に必要
- 人を傷つける言動は、将来の進路を狭める
英語の早期教育が批判される理由のひとつに、言語を使った思考力不足が挙げられます。
日本語で、「だれ・何が」「いつ」「どこで」「なにを」したを順序立てて説明することが欠けているのです。
英語は日本語以上に語順が重要で、文法のルールを理解するのに時間がかかることをご存じと思います。
英語が苦手な中学生は、日本語で文章を書いて考える力が足りないケースが多いです。
小学校高学年から学習内容の抽象度が高まり、作文は将来の学力にかかわってきます。
作文ないし国語を制する者が、受験、将来の職業能力を制すると断言できます!
小学生の作文が上手になる方法
小学校低学年から、主語と述語の一貫性や、5W1Hを意識した正確な文を書くことはできません。
まず作文を好きになってから、スモールステップを積み重ねることが重要です。
低学年の作文が上手くなる方法
小学校1年生は文字の書き方を覚えたばかりで、「てにをは」を使いこなすことも難しいです。
低学年(2年生まで)の作文は、日記など日常生活であったことをテーマにします。
しかし、子供は教師など大人が期待することを書かなくてはいけないと思い込み、難しくて書けないと尻込みしてしまいます。
はじめから「てにをは」や主語述語、原稿用紙の使い方、などルールをうるさく言うと、子供は思ったままに書けないでしょう。
まずは、次の3点に注意します。
- 作文を面白がることで、難しいという抵抗感をなくす
- 子供が思ったまま夢中になれそうなテーマにする
- 上手く書けているところをほめる
例えば、「強そうな動物」、「食べてみたいおかし」、など子供の興味やイメージを呼び起こすようなテーマ。
- 「ペットにしてみたいモンスター」
- 「ゾンビの倒し方」
- 「魔女の薬の作り方」…etc
自分だけの動物図鑑を作ってみよう、というと興味を持つと思います。
作文を書く手順は、次のとおり。
- 書きたいことを思いついた順にメモ書きしてみる
- 一番書きたいことを決めて、構成を考える
- 考えた順に文章を書く
- 書いた文章に間違いがないか確かめる
これは、どんなテーマであれ、低学年から高学年まで共通しています。
1のメモ書き用に、ワークシートを使ってみてもいいです。
言葉遣いや文字の間違いは、4の見直しのときに1~2個にとどめましょう。
子供が思ったまま自由に書くことが重要だからです。
- ひらがなを正しく書く
- ひらがな、カタカナを効果的に使い分ける
- 小さな「つ」、拗音、長音を正しく使う
- 読みやすく句読点を使う
- 会話文のガキかっこを使う
- 主語を意識させる
- 時間、場所を入れる
- 助詞、文末の表現を正しく使う
- オノマトペを効果的に使う
- 習った漢字を適切に使う
というように、スモールステップで文の書き方を学ばせると、子供が負担を感じにくいです。
中学年の作文が上手くなる方法
小学校中学年(3,4年生)でも、文を書くことを面白がることが重要です。
教師など大人に書かされる作文は、表現力や思考力の停滞をもたらします。
このため、前述した3つの注意点は、中学年、高学年でも共通です。
3年生以上だと、ある程度長い1文を書くことができるようになります。
ただし、主語・述語の一貫性、5W1Hを意識した具体的な記述はまだ難しいでしょう。
いきなり原稿用紙に向かうより、ワークシートに書きたいことを書き出すと整理しやすいです。
作文を書く手順は、低学年のときと同じです。
- ワークシートに書きたい事柄を列挙する
- 一番書きたいことを決めて、構成を考える
- 構成にしたがって、作文を書く
- 作文に誤字脱字や不自然な表現がないか点検する
特に、作文全体の構成を考えるところが重要になってきます。
よくある構成が、「はじめ」「なか」「おわり(まとめ)」の順です。
- はじめ:だれが、いつどこで何をした。
- なか:どんな出来事で、どう感じたか。
- おわり:これから、どうしたいか。
また原稿用紙2~3枚など、課題作文の文章量が増えて、作文が苦手になりやすいです。
子供が書きたい文章量と、大人が書かせたい文章量が違ってくるので、大人に書かされた作文になってしまいます。
しかし、作文で大事なのは文章量ではなく、子供が自分の言葉で伝えたい内容です。
アイデア出しや構成を作るとき、子供に質問をして、内容や考えを深めていくチャンスでもあります。
頭の中ではぐちゃぐちゃだった気持ちを紙の上で整理することで、論理的思考力も高まります。
小学校中学年でのスモールステップは、次の通りです。
- 「いつ」「どこで」「どのように」をくわしく書く
- 出来事は順序にそって説明する
- 自分の気持ちや考えをはっきり書く
- 主語と述語は一致させる
- 漢字を適切に使う
- 読む人に伝わる文を書く
自分と文中の他者、または読者との関係性まで考えられるようになることが目標です。
高学年の作文が上手くなる方法
高学年では、作文の得意とそうでない差が生まれやすいです。
作文が苦手な子には、原稿用紙を見ただけ数十分も書けなくなってしまうことも。
「大人がほめてくれる文はひとつも思いつかない」と固定観念に縛られて自信をなくしているのでしょう。
思春期も始まっているから、大人の評価を気にせず、自分の思ったままに書いてみるのは大変です。
苦手意識という重い鎧を脱ぐことから始まります。
作文をある程度慣れてくるまで、言葉遣いや原稿用紙の使い方などルールの指導は待ちましょう。
次はテーマの一例です。
- 下ネタを入れて書く
- 使ってはいけない言葉を使う
- 最近している妄想
- 特殊な能力を手に入れたら、何をしたいか
- 遊んでみたいゲーム
- 自分が面白いと思ったこと
構成も無視して、思いつくままにだらだら書かせるくらいがちょうどいいです。
ガキのついた日記帳が存在すること、書くことがストレス解消になること、に気づくと思います。
夏目漱石も気晴らしから小説を書き始めたのです。
ある程度長い文章が書けるようになってから、ワークシートを使って次のことに取り掛かります。
- いつ、どこで、だれと、どのようにを入れる
- 「~くらい」など比喩を入れる
- 読む人(同じ年齢の小学生)への分かりやすさを考える
- 構成を考える
- 不自然な言葉遣いの直し方
ここまで出来てから、作文の細かなルールを教えるといいです。
- 1文は40字以内
- 主語と述語の一致
- 漢字を適切に使う
- 原稿用紙を正しく使う
- 書き言葉を使う
「人権作文」「読書感想文」のような子供が苦手なテーマでも、以前より苦しまずに書けると思います。
作文がさらに上手くなる方法
語彙を増やす
作文が上手くなるためには、語彙の知識を増やすことが重要です。
言葉を数多く知っていれば、何て言えばいいか分からないを減らすことができます。
寝る前の30分など、読書の習慣をつけることがおすすめです。
学年別におすすめの本を準備ができ次第ご紹介します。
小学生向けの語彙を増やす本
・低学年向け
・中学年向け(口が悪い、内気な子におすすめ)
・高学年向け(低学年には情報量が多い)
・中学受験向け(合う子は限られる)
作文のテンプレートを使う
なかには中学受験まで時間がないから、作文対策に焦っている親御さんもいらっしゃるでしょう。
しかしそれは野球初心者がホームランを打つくらい難しいです。
テンプレートを使うには、弊害がたくさんあります。
- 問題傾向が変わったときに、対応できない
- 論理的思考力やコミュニケーション能力が育たない
- 子供の自由な発想を阻害し、中身のない「よい子」を演じる
またAIに書かせた作文は、AIを見破るサイトを使えば、すぐにバレます。
前述のとおり、子供が自分の書きたい文を自由に書けるようになることが作文の基本です。
テンプレート(型)でギリギリ合格レベルに届いても、それ以上の伸びが難しいでしょう。
テンプレートには、「作文・表現にぐーんと強くなる」シリーズがあります。
ご家庭での作文指導に自信がない方
ご家庭での作文指導に自信がない方は、こちらにお問い合わせください。
この記事の筆者こと、ニャマ先生がお子様の作文指導をいたします!
- オンライン授業(google meet )
- 週1回50分授業、
- 授業料:月額5,000円
- 対象者:小学生
- 無料体験レッスン2回分
お問い合わせフォームに、氏名、住所(市町村まで)、学年、目標・お困りごと、をお書きください。
注意点
- お子様がPC操作に慣れないうちは、保護者様のサポートをお願いします。
- グーグルアカウント、プリンター、通信環境をご準備ください。
- 基本は1対1の授業ですが、1対2になることもございます。
- お子様の学習状況にあわせて、授業料と別にテキストをご購入いただく可能性もあります。
英語教室も開設
- 週1回50分授業
- 授業料:作文教室に+3,000円(計8,000円)
- 対象者:小学生
- お申し込みの際にご相談ください。
参考
週1回の英会話レッスンは、月額10,000円あたりが相場です。

