作文は、日常生活で経験したこと、あるいは目標(めあて)を書くことがほとんどです。
しかし小学生のなかには、何を書いていいか分からない子供も多くいます。
「思ったことをそのまま自由に書く」だけでも、簡単ではないですよね?
作文の書き方については、以前こちらの記事で紹介しました。
今回は、小学生が書いてみたくなる書きやすい作文テーマ7選をご紹介します。
子供の作文慣れに応じて、テーマは書きやすい順に並べています。
小学生が書きやすい作文テーマ
イメージを膨らませる系のテーマ
作文を書いたことがない低学年、作文が全く書けない小学生向けのテーマです。
小学生がわくわくする自分から書きたいものを書かせることで、
作文を書くことへの抵抗感をなくし、アイデアを表現することに楽しさを感じてもらう意図があります。
特徴を書き表すことで、語彙力や表現力を増やすことができるでしょう。
- 飼ってみたい動物(モンスター)
- 乗ってみたい乗り物
- 強そうな毒薬のつくりかた
- 食べてみたいお菓子
- 使ってみたい魔法
- 今、自分がほしいもの
1,ワークシートにアイデアを書き出す。
・絵と特徴3つをかく(単語を並べるだけでも大丈夫です)
・そのもの(動物など)と自分がやりたいことをかく
2,アイデアにそって、文章を書く。
・このテーマのワークシートを無料ダウンロードできます。
*添削の注意点
- 面白いアイデアはほめる
- 子供とコミュニケーションを深める
- 文字、文章ミスの指摘は、0~1個だけ
自分の好きなもの苦手なもの系のテーマ
これも小学生が自分から書きたいテーマを思うままに書くことをねらっています。
法律や道徳上の問題がない限り、子供の好きなものを積極的に肯定することが重要です。
- 最近はまっているマンガ(アニメ・ゲーム)
- 好きなスポーツ(音楽・ダンス・YouTuber)
- 好きな野菜
- 自分だけが楽しいと感じているもの(こと)
- だれも知らない自分の特技
- 友だちのよいところを紹介
また、逆に自分の苦手なものをイメージすることで、好きなものの特徴を補うことができます。
- 苦手なこと
- 苦手なスポーツ(音楽、YouTuberなど)
- 流行っているが自分は好きでないもの
このテーマのワークシートを無料でダウンロードできます。
楽しかったこと嫌だったこと系のテーマ
小学生が日常生活で感じた喜怒哀楽の感情を言語化する練習です。
楽しかったイベントについて、「いつ、どこで、だれと」といった具体的な表現力をつけるとともに、
不快な出来事に対して、人間関係が改善するような解決方法を考えるねらいもあります。
子供が自分の行動全体を振り返ることで、メタ認知を伸ばすことが可能です。
子供が自分の長所と短所を知り、課題に取り組む姿勢を自分から改善できるようになります。
2020年度の学習指導要領から「メタ認知」が明記されるようになりました。
- うれしかった・楽しかった出来事
- 悲しかった・腹が立った出来事
- 苦しかった・辛かった出来事
- 感動した・達成感があった出来事
ポイントはつぎのことです。
- ある感情が、いつ、どこで、だれといて生まれたかを書く
- その感情に、どのような状況と意味があるかを書く
- 出来事を順序にそって説明する
- 今後自分はどうしたいかを書く
このテーマのワークシートは無料ダウンロードできます。
小学生のうちは感情の言語化が難しく、人間関係が余計にこじれてしまうこともあります。
相手を攻撃する言葉を言い返して、余計に人間関係がこじれてしまうような、
子供本人が相手に伝えたかったこととは、異なる意図しない結果を招いた場合です。
感情の言語化が乏しい子供には、「ことばの魔法図鑑」
課外活動などイベント系のテーマ
運動会、遠足、入学式など課外活動は、作文において定番のテーマです。
起きたことを順に書くだけでは、抑揚のない報告書のような文章になってしまいます。
そこで前述の感情の言語化で用いた手順が、活用できます。
- 子供が思い出した順に印象に残った出来事をメモする
- そのうち作文に書けそうな出来事を1つ選ぶ(2,3の出来事を1つにまとめてもOK)
- 気持ちをテーマにして、起きた順に整理する
- これから自分がしたいことを書く
書くことが思いつかない子供には、イベントの写真や賞状などモノをテーマに説明させることが効果的です。
これは、次のようなイベントをテーマにしたものに応用ができます。
- 家族旅行など夏休みのイベント
- スポーツでがんばったこと
- 家族・ペット・友達などとの思い出
過去の自分と比べる系
小学生が過去の自分と比べて、今どれくらい成長しているかメタ認知を高める狙いがあります。
- 1年前の自分と今の自分を比べて何が変わったか
- クラブに入ったときと今でどれくらい成長したか
- 委員会活動、学級活動をして自分が変わったこと
- 友だちとの付き合い
- 習い事を始めたてと今で変わったこと
写真、バッジ、など具体的なものがあれば、より書きやすくなります。
また習い事やスポーツをすぐにやめてしまった子供もいるでしょう。
子供の能力にもよりますが、自分のダメな部分というテーマも有効な場合もあります。
- 1年前と比べて今の自分ができなくなったこと
- 自分のダメなところ(習い事、生活、友達、勉強、言葉遣い、など)
- ダメだとわかってもやめられないこと(ゲーム、夜更かし、など)
自分のよい部分だけでなく、悪い部分を反省することも、人間の成長には大事なことです。
ただし、悪い部分を10個挙げても、良い部分を必ず1個挙げるなど工夫が要ります。
- 過去の自分と変わったところを思いつく限り挙げる
- そのうち1つ選ぶ
- 変わった理由を探す
- これから自分がどう変わりたいかを書く
手紙系のテーマ
小学生は、たいてい作文を書く場合、教師に読まれることを意識しています。
手紙は読む相手がはっきりしているので、相手に伝わる文を書くことが目的です。
- 普段会えない親しい人(親戚・友達など)に近況を伝える
- 普段言っていない気持ちを身近な人(家族・同級生)に伝える
- 自分が見習いたい友達のよいところを伝える
なかなか書き出せない子供のために、次の手順がおすすめです。
- 伝えたい相手を決める
- 伝えたい内容を3つ以上考える
- 自分が一番伝えたいことを中心にして作文を書く
また友達のよいところを伝える場合は、自分と比較することでより内容が深まります。
問題の解決策を提案する系のテーマ
学校や地域など子供がふだん目にするところにある問題について考えて行動することがテーマです。
社会科、家庭科、道徳で学んだ知識をもとに、小学生から社会への参加意識を高めることを目指します。
- 食品ロスを減らすために自分ができること
- 遊具や運動場を公平に使うために自分たちがすること
- 自転車の乗り方について気を付けること
- 地震から自分を守るために備えること
- あいさつをする相手としない相手の決め方
- ひとりひとりが楽しめるクラスにする方法
これらのテーマについて考える際、矛盾した事柄とぶつかることがあります。
- 電気の使用は二酸化炭素の排出する/熱中症予防のためにエアコンは適切に使う
- 大きな声であいさつしよう/知らない大人に声をかけられたら無視すること
- 食品ロスを減らそう/給食が食べられないときは調節していい
これら矛盾したテーマは、書ける子供が能力や発達段階によって限られます。
もっと単純にある問題について、小学生ができる方法を書くだけでも十分です。
- どんな問題があるかを挙げる
- 小学生ができる解決策を3つ以上考える
- 1,2の内容を作文に書いてまとめる
- 作文に書いたことを実践する
さらに学年が進めば、実践したことが本当に効果があるのか検証することも加えられます。
いわゆる、PDCAサイクルです。
こうして書きためた作文を子供自身が見直す「推敲」も、表現力の向上に役立ちます。
小学生の作文教室
当サイトでは、小学生の作文教室も開設しています。
- オンライン授業(google meet)
- 週1回50分授業
- 授業料:月額5,000円(英語教室とセットで、月額8,000円)
- 対象者:小学生
- 無料体験レッスン2回分
お問い合わせフォームに、氏名、住所(市町村まで)、学年、目標・お困りごと、をお書きください。
お申し込みの際、次の注意点にご留意ください。
注意点
- お子様がPC操作に慣れないうちは、保護者様のサポートをお願いします。
- グーグルアカウント、プリンター、通信環境をご準備ください。
- 授業は基本1対1ですが、1対2になることもございます。
- お子様の学習状況にあわせて、授業料とは別にテキストをご購入いただく可能性があります。


