僕はかつて社会科の高校教師をしたことがあり、今は英語や国語など他の科目を指導しています。
受験生の指導をして思うことは、「文系志望でも圧倒的に社会にかける時間がない」ことです。
共通テストの得点源は、やはり英語、国語、数学!
この3教科を難関大学で8割以上、地方国公立大学でも最低6割を取らないと、合格が厳しいです。
じゃあ、少ない時間で社会をどう対策すればいいか?
この答えを探るために、なんとニャマ先生がノー勉で2026年共通テストの社会全科目を解いてみました!
元教師とは言え、教えたのは日本史と地理だけで、17年前の話。
ニャマ先生はレベル的に、現役の受験生よりショボいです。新課程の教科書を見たことがありません。
だからこそ解きづらい科目も、常識と国語力でゴリ押しできる科目も、判明しました。
僕の直観ですが、各教科の手ごたえとおすすめの組み合わせ、コスパ最強の勉強法をご紹介します!
*理系におすすめの科目は、こちらの記事をご覧ください。
共通テスト社会科目別の難易度
ニャマ先生が共通テスト社会を解いた結果
まず、ニャマ先生は元社会の先生なので、小中高から歴史が大好きで、大学も歴史を勉強しました。
なので暗記が得意なのではなく、歴史というものに自然と興味がわく、オタク気質です。
| 科目 | 地総・地理 | 歴総・日本史 | 歴総・世界史 | 公共・政経 | 公共・倫理 |
| ニャマ | 73 | 79 | 87 | 94 | 75 |
| チート数 | なし | 1問 | 5問 | 3問 | 7問 |
| 平均 | 61.8 | 62.2 | 60.8 | 63.5 | 64.2 |
チートは、選択肢に困ったから、グーグル先生にヒントを聞いた問題数です。
「公共・倫理」は、チートを使っても間違った問題がいくつかありました。
「歴史総合・世界史探求」は、ニャマ先生がド忘れしたところが多かっただけです。
チートの数は、暗記の多さを表している、言えます。
要するに暗記コストが高いということです。
地理総合・地理探求の難易度
- 暗記量:少ない
- 読解力:かなり重い
- 得点の取りやすさ:取りづらい
- 向いている人:国語が得意な人
地理はセンター試験時代から、90点以上の高得点が取りづらいと言われています。
共通テストは、センター試験よりひねくれた問題が多く、正答を見つけるまで時間がかかります。
グラフの「凡例」と「項目」の正しい組み合わせを見つける問題が、やっかいです。
例えば、工業生産額なら、凡例が化学、鉄鋼などで、項目が国や地域名など。
2種類の異なる軸で、正解を絞らないといけないので、頭の中が混乱しやすいです。
共通テスト国語の資料問題を鍛えたい人は、地理がおすすめできます。
高得点は取りづらいですが、平均点で十分だという人は選択してもいいでしょう。
歴史総合・日本史探求の難易度
- 暗記量:やや多い(近代世界史も含む)
- 読解力:それなりに必要
- 得点の取りやすさ:70点はとれるが、80点以上は難しい
- 向いている人:時代・時期ごとに知識を整理できる人、古文も得意な人
日本史は、暗記量が多い印象を持つかもしれません。
中学社会の知識と読解力だけで解ける問題も、半分くらいあります。
人物名や事件などの用語より、それがどんな内容だったか理解力を問われることが多いです。
問題の構成は、歴史総合、テーマ史、古代、中世、江戸、近代、と分けられています。
センター試験時代と、違いが少ないようです。
ただしセンター試験時代と同じように、重箱の隅をつつくニッチな問題も1,2問出ます。
教科書より資料集が勉強には役立つと思います。
そんな問題は捨てて、手堅く70~80点をねらうのが賢明です。
歴史総合・世界史探求の難易度
- 暗記量:高校で初めて習うことが多い
- 読解力:それなりに必要
- 得点の取りやすさ:80点以上はねらえる
- 向いている人:時代と場所でイメージを整理できる人、流れと特徴を理解するのが得意な人
歴史総合の日本史部分は、2026年限りあまりない印象でした。
世界史は、高校で勉強する内容がほとんどである点で、興味ない人にはつらいかもしれません。
共通テストは、制度や仕組み、各時代の特徴を比較する問題が多い印象です。
フランス革命が出題されたが、用語の知識より「事件の流れ」に関する教科書知識が問われました。
ナポレオン法典は、明治時代の民法に強い影響を残し、家父長制の性格が強いです。
この点は、教科書でも詳しい説明がないので、正答が難しいと言えます。
資料集には、教科書で説明が不十分だった点も記載がある可能性が高いです。
各問に出た資料やグループ活動を比較する、国語力の問題が大門の最後に問われます。
歴史オタクや海外旅行に興味がある人には有利です。
公共・政治経済の難易度
- 暗記量:少ない
- 読解力:かなり重要
- 得点の取りやすさ:高得点をねらえる
- 向いている人:ニュースをよく見る人、国語力がある人
政治経済は、中学社会と重なる部分が多く、高校で覚えることも少ないです。
知らない用語が出ても、グラフや資料の読み取りだけで、正解できる問題が多いです。
公共は知識ゼロで、政治経済は中学社会レベルのニャマ先生でも、94点取ることができました。
問題は、地理よりも解きやすい印象です(ただし2024年の平均点は44.35点と過去最低)。
年度ごとに平均点が乱高下しているので、どの年の過去問でも安定した得点をとるのが安全です。
公共・倫理の難易度
- 暗記量:やや多い
- 読解力:かなり重要
- 得点の取りやすさ:取りづらい
- 向いている人:哲学や心理学に興味ある人
倫理は、高校で学ぶことが多い科目です。
他の社会科目と比べて、教科書にある知識の暗記が問われることが多く見えます。
西洋近代以後の哲学者や思想家が、主張した内容の理解が多く出題されています。
登場する哲学者は、世界史や日本史の教科書にも登場する人物が7割以上です。
心理学や現代倫理(AIの利用など)は、学校でほとんど習わない場合、しんどいかもしれません。
将来、学校の先生、スクールカウンセラー、警察官、など、困っている人と密にかかわる仕事では必要です。
医療機器、創薬研究、エンジニアリングなど、人命や生活の根本にかかわるテクノロジーも関係があります。
一般常識でわかる政治経済と比べても、倫理の方が文章読解に時間がかかります。
大学入試での社会選択
旧帝・難関国立大学の社会選択
2027年での難関国立大学での社会選択は、次のとおりです。
| 大学 | 学部・学科 | 共通テストの社会選択 | 2次試験の社会 |
| 東京 | 文科各類 | 地理・歴日・歴世・公政・公倫 から2科目(公民2科目不可) |
日本史・世界史・地理から2科目 |
| 京都 | 法学部 | 歴日・歴世の少なくとも1科目 地理・公政・公倫から1科目 |
日本史・世界史・地理から1科目 |
| その他の文系学部 | 地理・歴日・歴世・公政・公倫 から2科目(公民2科目不可) |
日本史・世界史・地理から1科目 | |
| 一橋 | 前期文系全学部 | 地理・歴日・歴世・公政・公倫 から2科目(公民2科目不可) |
日本史・世界史・地理から1科目 |
| 東北 | 前期文系全学部 | 地理・歴日・歴世・公政・公倫 から2科目(公民2科目不可) |
なし |
| 大阪 | 前期文系全学部 | 地理・歴日・歴世・公政・公倫 から2科目(公民2科目不可) |
文・外国語は日本史・世界史・地理から1科目 |
共通テストの社会選択において、それぞれの科目に略称を用いています。
- 地理=地理総合・地理探求
- 歴日=歴史総合・日本史探求
- 歴世=歴史総合・世界史探求
- 公政=公共・政治経済
- 公倫=公共・倫理
- 地歴公=地理総合・歴史総合・公共
共通テスト社会のルール上、第2科目は第1科目名を含むものは不可です。
例えば、第1科目に公共・政治経済、第2科目に公共・倫理だと、「公共」が重複するためです。
表に上げた難関国立大学は、「地理総合・歴史総合・公共」の選択を認めていませんが、
千葉大学、筑波大学、弘前大学など、「地理総合・歴史総合・公共」を選択できる国立大学もあります。
例えば、1科目目に地理を選ぶと、2科目目の地歴公からは「歴史総合・公共」だけです。
このように、志望校の入試科目から、社会を選択することができます。
私立大学の社会選択
有名な私立大学を例にした表が、次のとおりです。
| 大学 | 学部・学科 | 個別試験 | 共テ利用 |
| 早稲田 | 政経 | 共テの地理・歴日・歴世・公政・公倫から1科目選択可能 | 地理・歴日・歴世・公政・公倫から1科目 |
| 法 | 世界史・日本史・政経から選択 | 地理・歴日・歴世・公政・公倫から1~2科目 | |
| 慶応 | 文、経済、法 | 世界史・日本史から1科目 | なし |
| 明治 | 全学部 | 歴日・歴世・公政から1科目 | 地理・歴日・歴世・公政・公倫から1科目のみ |
| 法政 | 法、文、経済、社会、経営(A方式) | 世界史、日本史、地理、政経から1科目 | 地理・歴日・歴世・公政・公倫・地歴公から1科目 |
| 同志社 | 文系 | 日本史、世界史、政経から1科目 | 地理・歴日・歴世・公政・公倫・地歴公から1科目 |
私立大学の個別試験では、地理と倫理を選択できる大学が少ないのがわかります。
共通テスト利用で社会を選択する場合、1科目の大学が多いです。
志望大学を調べてから、決めてもいいかなと思います。
私立大学(MARCH以上)は、共通テスト対策の参考書では難しいです。
・日本史と世界史は、この2冊をおすすめします。
・公共・政治経済は、この2冊をおすすめします。
- インプット用:「影山克秀の政治経済が面白いほどわかる本」
- アウトプット用:「私大攻略の政治経済」
文系の共通テスト社会おすすめの組み合わせ
社会科の選択は、「地理、日本史、世界史」から1科目、「政治経済、倫理」から1科目が王道です。
東大文科各類を除けば、この選択で失敗することはないでしょう。
ニャマ先生がノー勉で解いた結果、文系におすすめの組み合わせはこちらです。
- 「歴史総合・世界史探求」
- 「公共・政治経済」
個人的に世界史が好きなのと、政治経済が点が取りやすいという理由から選びました。
私大にも対応はできます。
親の仇のように暗記が嫌いな人に、おすすめの組み合わせは、こちらです。
- 「地理総合・地理探求」
- 「公共・政治経済」
もっともコスパがいい組み合わせに見えるし、勉強時間も最小限で済みます。
ただし情弱すぎてグラフと文章が読めない人には、最悪すぎる組み合わせかもしれません。
多少の暗記は妥協(がまん)する人は、この組み合わせがおすすめです。
- 歴史総合・日本史探求
- 公共・政治経済
この組み合わせは、歴史総合の世界史分野が弱すぎる欠点があります。
16世紀以後の世界史は、どんな角度からでも問題が作れてしまうのが恐ろしいですね。
暗記力も国語力もない人は、こんな組み合わせもできます。
- 歴史総合・地理総合
- 公共・政治経済
ただし、この選択をするさいも、条件があります。
- 志望校が限られる(弘前大学、徳島大学、など)
- マークミスが発生しやすい(3科目から2科目選択するため)
- 「地理総合・歴史総合・公共」の参考書が少ない。
「地理総合」だけ、「歴史総合」だけの参考書をそれぞれ単独で買う必要があります。
以上、コスパを重視すると、4パターンのどれかです。
高校の授業選択とは別に、共通テスト社会を選びたい受験生もいると思います。
そんな人も含めて、コスパ重視の勉強法を紹介しましょう。
共通テスト社会コスパ重視の勉強法
限られた時間で、共通テスト社会で70点以上をとる勉強法を紹介します。
- うすい参考書1冊だけカンペキに説明できるようにする
- 基礎があいまいでも共通テスト過去問を解く
- その代わり、資料集を見ながら間違った問題について、正解の導き方を明らかにする
うすい参考書1冊だけカンペキにする
1.について、共通テストでは暗記した知識は問われないのがポイント。
藤原のナントカのような人物名など、細かい暗記に多少のムラがあっても大丈夫です。
簡単でうすい参考書1冊を、どのページも説明できるくらいカンペキに理解します。
人物名や名称よりも、ある事件や制度がどんな内容かを説明できることが大事です。
文字だけではイメージしずらい場合は、YouTube動画やTry ITなどの動画をご覧ください。
内容が多いので、動画はわからない部分を見るだけで十分です。
あなたと参考書が合わない場合を除いて、何冊も手を出すのはおすすめしません。
デメリットが多いからです。
- 時間を無駄にする
- 他の単元や教科の時間が奪われる
- 模試の成績が上がらない
参考書が終わってなくても共通テスト過去問を解く
2.について、参考書1冊が終わってなくても、共通テストの過去問に挑戦してください。
共通テストの問題は独特なので、出され方に慣れるほうが早い面もあります。
学校の定期テストやマーク模試とも、問題の雰囲気が違うと感じるはずです。
参考書で勉強したけど、正解できなかった問題が出てくると思います。
どの部分が共通テストに出ていたかわかると、勉強方法の修正がすぐにできるからです。
過去問の復習に時間をかける
3.について、特に参考書では勉強したが、正解できなかった問題はわかるまで復習してください。
自分の頭に入っていないところを見つけたら、参考書に印やマーカーを入れて見返しましょう。
なかには、参考書に書いていないこともあります。
特に、日本史と世界史は資料集に書いてあることが多いので、参考書に書き込むと見返しやすいです。
共通テスト過去問は、復習にリソースをつかい、自力で正解する方法を明らかにして、
そのポイントもうすい参考書にノートを貼り付けることをおすすめします。
共通テスト直前には、その参考書は辞書のように分厚いキメラになっているでしょう。
・地理総合・地理探求におすすめの参考書
・公共・政治経済におすすめの参考書
・歴史総合・日本史探求におすすめの参考書
・歴史総合・世界史探求におすすめの参考書

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