共通テストで9割とりたいけど、日本史にあまり勉強時間をかけられない。
学校の授業だけでは、日本史の教科書をぜんぜん終わりそうにない。
そんな忙しい高校生が多いのではないでしょうか。
ニャマ先生は高校で日本史を教えたことがあるので、プロ目線で最低限の参考書を厳選しました。
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日本史のおすすめ参考書
基礎知識の整理系
共通テストの日本史は、「一問一答」の暗記だけで9割は厳しいです。
問題を作る大学の先生は、歴史は暗記教科ではない!と20年以上怒っているためでもあります。
教科書の情報を整理して考察するような学生だけ、大学に来てほしいのです。
赤文字の難しい漢字の言葉をたくさん知っているより、ある事件の原因や背景が何でその結果どうなったか流れを説明できる力が求められます。
流れの説明という点で、「時代と流れで覚える」はコンパクトな良書です。
左ページの年表では時代による展開を把握し、右ページの文章は論理的な展開をおさえられます。
空白に入る赤い字に気を取られず、この用語をまとめた文章をノートに書き写して音読してみましょう。
授業の先取りに最適
日本史で最高の参考書はやはり教科書です。
しかし山川の教科書は詳しすぎて、大事なところだけ整理するのが大変ですよね。
僕のように教科書を2回以上読むこんで、60時間以上かけてノートにびっしりまとめる暴挙はおすすめしません。
他の教科を勉強する時間が足りなくなります。
日本史の流れを理解して、その知識をつかって正解を導くには、自分の手を動かすのが最も効率がいいです。
石川晶康 日本史B講義の実況中継(1)原始~古代 (実況中継シリーズ)
金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本【改訂版】 原始・古代史 (東進ブックス 大学受験 名人の授業)
などもよい本ですが、
これは他人が教科書をかみ砕いてまとめた本です。
あなたが頭を使って内容を整理したわけでなく、予備校の先生のノイズが混じります。
これを忘れないでください。
『高校とってもやさしい日本史』も、見開き2ページの虫食いに記入するスタイルです。
内容が簡単すぎて、共通テストに太刀打ちするには、物足りないと感じるかもしれません。
しかし教科書の内容を最小限にまとめているので、独学や予習に向いています。
まだ授業で習っていない範囲を予習するとき、教科書をよく読んでこの問題集を仕上げましょう。
この予習が終わってから、『時代と流れで覚える』を活用すると知識を定着できます。
問題演習に最適
教科書とほぼ同じレベルの問題ばかりで、マニアックな問題はありません。
教科書にある内容は、この1冊でおさえられます。
赤シートで隠して覚えるより、問題練習を繰り返して内容をしっかり理解したい人に向いています。
ただし、日本史が苦手な人には、1ページで挫折するかも。
試し読みで、自分のレベルに合っているか判断してください。
共通テスト実戦問題
基礎固めの2冊を仕上げたら、共通テスト対策に入りましょう。
市販の「共通テスト対策」と銘打つ参考書は、解の導き方や問題の傾向を知ることができます。
ところが、ニャマ先生個人は日本史に関して、共通テスト用の参考書を買わなくてもいいんじゃないか、と思います。
共通テストしか受けない場合、過去問だけ十分です。
解説に解き方が書いてありますし、自分の弱点も見つかります。
後で見つかった弱点は、教科書・資料集を見て、ノートか『流れと時代で覚える』に書き込みましょう。
二次試験で論述がある人は、「日本史の論述が書けない人のための勉強法」も参考にしてください。
日本史の参考書の選び方
日本史に関して、市販の参考書の多くは、教科書よりもかえって分かりにくいと、僕は感じます。
山川の詳説日本史Bは、凝縮されすぎたスルメイカのようなものなので、消化・吸収しやすいものではありません。
そこでー
- 教科書を消化しやすい離乳食にしているか
- 教科書の理解を支える補助輪として機能しているか
基準から外れた例が以下のものです。
ニャマ先生が忙しい高校生におすすめしない参考書が、こちら。
こちらは今回選びませんでした。
わかりやすいと評判ですが、結局読んだ内容をノートにまとめる作業が必要となります。
補助輪としての機能は、弱いと感じます。
やはり手を動かしましょう。
問題集もとくに必要性を感じませんでした。
あまり工夫を感じない暗記系の問題が多い印象です。
共通テストへの効果は薄いでしょう。
コツコツとノートを作っていくほうが、模試の成績もよくなります。
共通テスト対応と書いてあっても、用語の丸暗記系は時間の無駄です。
純粋な知識を問う問題は、共通テストにほとんど出ません。
教科書で十分かな。
教科書をそのまま虫食い状態にした感じで、大した工夫はないです。
山川は教科書のクオリティがよくても、他の問題集系は買わないかな。