個別指導塾は、ネットの評判でも毀誉褒貶が両極端に存在します。
学習習慣が身についた、成績が上がった、など高評価がある一方。
成績が上がらない、先生がコロコロ変わる、授業料が高い、など悪い評価も。
成績が上がらないダメな塾を選ばないために、塾講師が本音で解説します。
この記事は広告を含んでいます。
成績が上がらない個別指導塾の見分け方
個別指導の評判は両極端
個別指導塾の多くは、講師が学生バイトで、研修があまりされていない、と言われています。
しかし、なかには元塾生・教員志望の学生、経験豊富な社会人講師も多いです。
元塾生は自分が通っていた塾のファンだったわけですから、個別指導=質が悪いと見るのは拙速すぎます。
大手フランチャイズの塾では、年3回程度の定期的な講師研修を実施しています。
研修内容は、学習指導要領や入試制度の変更点、指導技術の向上、生徒とのコミュニケーションの取り方、などです。
成績が上がり志望校に合格できた生徒も少なくありません。
僕が受け持った生徒では、80%以上が志望校に合格できています。
学年順位1桁の子もいれば、中1レベルの英語が理解できない子もいますし、生徒を選ばずに出した結果です。
なので、個人塾が良くて、大手フランチャイズが悪いと言い切れません。
成績が上がる個別指導塾の見分け方
外側の看板やネットの口コミだけでは、判断ができません。
実際に問い合わせて、スタッフの対応を見てみましょう!
よい塾を見分けるポイントは、次の8点です。
- 教室長に指導経験があるか
- 教室長に担当教科があるか
- 教室長に進路・受験についての知識があるか
- 教室長が子供について先入観で評価していないか
- 教室長が具体的なアドバイスができるか
- 学校の成績について関心があるか
- テストの結果だけでなく答案も回収しているか
- 自習室を使っている生徒がいるか
ご覧の通り、個別指導塾の良し悪しは、教室長で決まると見て間違いありません。
面談をする際、子供の学習状況に関する悩み事など相談して、受験など分からない点を質問してみてください。
金額だけでなく子供の人生にも関わる選択なので、少なくとも3か所以上で面談することがおすすめです。
体験授業での見分け方
無料体験授業は、次のポイントで判断できます。
- 説明がわかりやすいか
- 飽きさせない工夫をしているか
- 集中力を持続させる工夫をしているか
- 的確な指導ができているか
- 学習した分量は適切だったか
- 次も同じ先生の授業を受けてみたいか
ただし塾によっては、体験授業だけ質の高い講師をつけることがあります。
入塾後も体験授業と同じ講師にしてほしい、などの要望をしっかり伝えましょう。
講師が学生の場合、大学の課題・実習などと重なり、別の講師が臨時的に対応することがあります。
適切な授業の回数
個別指導塾の多くは、中学生の授業週1コマあたり月額1万円前後です。
塾生の大半は、週2コマ(数学・英語)の授業をとっています。
僕も週2コマが理想的と考えています。
これ以上多く授業をとっても、成績が上がる効果は実際のところ薄いです。
塾はインプットが中心、自宅学習で3倍のアウトプットが必要。
塾で勉強した分、自宅ではそれ以上の時間を復習にかけない限り、成績を上げるのは難しいです。
そもそも宿題すらまともにやらない中学生も多いので、授業数だけを増やしても塾の内容が右から左に抜けていくだけになってしまいます。
部活動・自宅学習にかける時間を考慮して、週2コマでちょうどいいバランスがとれます。
また週1コマに英語・数学を半分ずつ受講するケースもありますが、おすすめしません。
2教科とも中途半端になって、宿題を2教科分出すと子供は嫌がらせとしか感じません。
夏期講習は塾任せにしない!
大手フランチャイズの塾は、オーナーやマネージャーから営業成績を上げるよう教室長に圧力がかかっています。
特に夏期講習の期間は稼ぎ時なので、必要以上の増コマを勧めざるを得ない背景があります。
塾に言われるがままの授業数を取ることはおすすめしません。
「塾任せ」にしないで、増コマ数は厳選してください!
先ほど説明した通り、塾で勉強した時間以上に自宅で学習する時間を確保することが不可欠です。
夏休み中毎日授業を取るのはむしろ勉強の効率が悪化します。
夏休み期間は苦手分野の補強に当てたいところですが、1人ではどうしても分からない内容だけに絞りましょう。
授業料を最大限に活かすために
大半の塾は、塾生の成績向上のためにどんな努力も惜しまない先生がほとんどです。
大事なテスト直前に、教室長が無料で対策授業を実施することも。
ただし、子供によっては成績が上がるまで、3か月から半年以上かかります。
学習姿勢が身に着けるのが、かなり厄介なのが最大の理由です。
- 見やすいノートを書く
- 授業時間は勉強に集中する
- 漢字・英単語など簡単な課題をこなす
- 宿題を毎回忘れずにやる
- 分からないことは質問する
- 成績は自分の問題と考える
ここまでの学習姿勢が身について、ようやく成績が上がります。
これらは短時間で身に着けようとすると、子供が反発して勉強嫌いが悪化してしまうことも。
親や先生に怒られたくないから勉強する、という考えの生徒もかなりいます。
他に、課金した分だけ、裏ワザ必勝マニュアルで無敵になれると誤解している場合も。
こうした姿勢のために、「塾に行っても成績が上がらない」となるのです。
塾は子供が乗り越えるべき壁の前に、登りやすい階段と手すりをつけるだけです。
入試会場で隣に座って、講師が答えを教えることはできません。
壁を乗り越えるのは、子供ひとりの力だけなのです!
子供に学習姿勢が身についていれば、塾の勉強は苦手科目と苦手単元だけにしぼることができます。
成績が学年上位の子供は、塾利用が非常に上手いです。
あわせてこちらの記事もご覧ください。